TOPK特異的阻害剤

新規抗がん剤標的分子TOPK(T-LAK cell-originated protein kinase)は、中村祐輔研究室のゲノム包括的遺伝子解析により同定されたものです。乳がん、肺がんなどを含め多くのがん種で発現が非常に高くなっており、また、正常な組織での発現がほとんどないため、これに作用する薬剤は多くのがん腫に適応でき、副作用のリスクが非常に低いと考えられます。

当社とシカゴ大学中村祐輔教授のグループとの共同研究により、TOPKに対して極めて高い阻害活性と選択性を有する低分子化合物(OTS964等)が、様々な種類のヒトがん細胞を死滅させることや、人の肺がん由来の細胞を利用した動物試験(マウス)において、顕著な腫瘍増殖抑制効果を示すことが明らかにされています。特に、リポソーム製剤とした化合物の静脈内投与ならびに化合物の経口投与試験では、マウスに移植したヒトの腫瘍が完全に消失しました。また、動物実験の結果と培養細胞の結果の比較から、化合物がTOPKに特異的に作用していることが確認されています(下記動画)。これらの結果を参考に、今後臨床試験を進めていく予定です。

T47D cell treated with OTS964

*出展: Sci Transl Med 22 October 2014: Vol. 6, Issue 259, p. 259ra145

*詳細はこちらをご確認ください

T47D cell treated with DMSO control

*出展: Sci Transl Med 22 October 2014: Vol. 6, Issue 259, p. 259ra145

*詳細はこちらをご確認ください

参考文献:
1.Matsuo, J.-H. Park, T. Miyamoto, S. Yamamoto, S. Hisada, H. Alachkar, Y. Nakamura. “TOPK inhibitor induces complete tumor regression in xenograft models of human cancer through inhibition of cytokinesis.” Science Translational Medicine 6: 259ra145 (2014).
(URL: http://stm.sciencemag.org/content/6/259/259ra145

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