開発パイプライン

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医薬開発領域

    医薬開発領域においては、当社グループ独自で、ならびに複数の製薬企業との提携による開発を、以下の通りそれぞれ進めております。

低分子医薬

    がん幹細胞の維持に重要な分子であるMELK(Maternal Embryonic Leucine zipper Kinase) を標的としたOTS167については、米国で実施しております標準療法不応の固形がんに対する第Ⅰ相臨床試験は、患者登録を終了しております。この度の患者登録終了は、静脈投与において、本試験目的の安全性と薬物動態の確認が達成されたためです。本試験によって得られたデータはOTS167の後続する臨床試験計画と製剤開発に大きな意義をもたらしており、OTS167の急性骨髄性白血病に対する第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を米国にて実施しております。この臨床試験は、急性骨髄性白血病の患者さんを対象とし、OTS167の静脈内反復投与における安全性および推奨投与量の確認を行い、確認後には、急性骨髄性白血病を含む予後不良の各種白血病についてのPOC(Proof of Concept : 有効性や安全性を含めて作用機序などが臨床において妥当であることの証明)を獲得することを目的とするもので、本年7月に第1例目の患者登録が完了しております。また、OTS167の乳がんに対する第Ⅰ相臨床試験を開始することとなりました。この臨床試験は、トリプルネガティブ乳がんを含む乳がんの患者さんを対象とし、OTS167のカプセル剤による経口投与における安全性および推奨投与量の確認を主目的とし、副次的にトリプルネガティブ乳がんに対する臨床上の有効性を確認するものです。なお、OTS167は、オーストラリアで実施しておりました健常成人を対象とした経口投与による消化管吸収性(バイオアベイラビリティ)の確認を主たる目的とする臨床試験において、ヒトでの良好な経口吸収性が確認されています。

    OTS167の標的は、新規キナーゼのMELK (Maternal Embryonic Leucine zipper Kinase)であり、がん幹細胞に高発現し、その維持に重要な役割をしているタンパク(キナーゼ)です。そのキナーゼを阻害し、強い細胞増殖抑制効果が期待できる新しい作用機序(ファースト・イン・クラス)の分子標的治療薬です。 OTS167 は、すでに動物試験において、肺がん、前立腺がん、乳がん、膵臓がんなどに対し、強力な抗腫瘍効果が確認されています。

    また、細胞分裂に重要ながん特異的新規標的分子(TOPK)に対する最終化合物を同定しております。動物実験で、がんの消失等顕著な結果が得られたことから、臨床試験開始を目指し、製剤化検討および非臨床試験を進めております。なお、TOPK阻害剤OTS964は、米国立がん研究所が提供するがん治療薬候補化合物特性評価及び安全性評価プログラム(NCL characterization プログラム)に採択されており、本化合物の非臨床試験開発が促進されることが期待されます。

がん特異的ペプチドワクチン

    がん特異的ペプチドワクチンにつきましては、提携先製薬企業との戦略的対話を促進し、提携先が実施する臨床開発の側面支援、後方支援を強化して参りました。

    塩野義製薬株式会社とは、当社がライセンスアウトしているがん特異的ペプチドワクチンS-588410の臨床開発を支援する目的で、食道がん患者さんを対象とした第Ⅲ相臨床試験実施に関する覚書を締結しており、塩野義製薬株式会社が臨床試験を実施しております。なお、塩野義製薬株式会社は、S-588410の食道がん第Ⅲ相臨床試験のほか、膀胱がんを対象としたS-588410について日欧で第Ⅱ相臨床試験(目標症例数登録完了)を、頭頸部がんを対象としたS-488210は欧州で第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を、それぞれ実施しております。

    大塚製薬株式会社と提携しておりますペプチドワクチンの開発については、大塚製薬株式会社が大腸がんを対象とした第Ⅰ相臨床試験を実施しておりましたが、平成29年1月に終了しております。

    小野薬品工業株式会社と提携しております、がん特異的ペプチドワクチンONO-7268MX1ならびにONO-7268MX2については、小野薬品工業株式会社が肝細胞がんを対象とした第Ⅰ相臨床試験を実施しております。

抗体医薬

    がん治療用抗体OTSA101 については、肉腫治療の世界的権威であり、欧州がん研究・治療機構(European Organization for Research and Treatment of Cancer:EORTC)元会長のJean-Yves Blay 教授主導のもと、軟部肉腫の1種である滑膜肉腫に対する第Ⅰ相臨床試験を実施しておりましたが、臨床試験の主目的であった、安全性と体内集積につきまして良好な結果が確認でき終了いたしました。今回の臨床試験の結果を踏まえ、企業主導の次の臨床試験を計画し、日米欧の承認申請を目指してまいります。

    また、当社連結子会社であるイムナス・ファーマ株式会社が協和発酵キリン株式会社にライセンスアウトしております抗アミロイドβ(Aβ)ペプチド抗体KHK6640については、協和発酵キリン株式会社が、アルツハイマー型認知症に対する第Ⅰ相臨床試験を欧州ならびに日本にて実施しております。

※原則、平成28年12月31日現在の状況で記載しております。

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